この記事の目次
最近日本でもスマホで自撮り出来る「自撮り棒」なる物が発売されています。
中国ではというか日本以外の国では自撮りをする文化が根強く、SNSやコミュニティーでも自撮り写真をアップしている人がたくさんいる。
目的
・SONY DSC-KW1の秘密
・中国での自撮り文化
・自撮りカメラの種類と機能
・販売戦略
今回は自撮りカメラの種類と販売戦略を考察して見ます。中国でどうやれば売れるのか、売るための販売戦略はどういった方法をとれば良いのか。
SONY DSC-KW1の秘密
今回上海の街角で見かけた広告SONY製「DSC-KW1」品番にKW1を無理矢理読むと「かわいー」と読めます。
中国でも「かわいい」という単語は「卡哇伊(ka wa yi)」として若い世代では普通に使われています。
そういった意味で品番をつけたのだろうと読み解けます。この方が覚えやすいですよね。
と言う事はこの商品は最初から中国のマーケットをターゲットにしていると言う事です。
商品サイト:SONY DSC-KW1
中国の自撮り文化
中国では自分の写真を撮る事を「自拍(zi pai)」と呼びます。町を歩いても、観光地に行ってもそこら中で自分撮りしている。
これは自分大好きという意味ではなく、自撮りをする文化が元からある為です。
自分がかわいくなくてもお構いなしで写真を撮っています。撮った写真をどうするのか?
中国内のサービスで「微博」「微信」などで公開しています。
その写真に対して友達から「きれい」「かわいい」「かっこいい」等の賞賛を与えるのも良い文化です。
日本のように自撮りを出す事=身の危険が及ぶと言う事は考えられず、ある意味安全な国日本がネット上では危険な国日本になっているのだと思います。
自撮りカメラの種類と機能
今回紹介するSONY製DSC-KW1のカメラの前に爆発的にヒットしたカメラがあります。
CASIO製EX-TR100という機種
香港在住のモデルが「微博」で自撮り写真を公開したところファンから「こんなにきれいに取れるカメラは何を使っているのか?」と言う問い合わせからこのカメラを紹介したところ売れ行きが伸びました。
参考:カシオの不人気デジカメが台湾や中国で大ブレイクした理由
日本での売れ行きはてんでダメ、しかし自撮り文化の発展している中国(香港、台湾)ではみんな欲しいと言う現象が生じ、いつしかこのカメラを持つ事自体がステータスにもなっています。
その後シリーズは順調に進化を遂げて日本での販売は取りやめ中国(香港、台湾)市場をターゲットにしてきました。
EX-TR100、EX-TR150、EX-TR200、EX-TR350、EX-TR500と進化しWiFi対応、美白モード、微博、微信にアップロード機能など中国独自のサービスも追加しています。
自撮りを前面に打ち出した専用カメラは「CASIO製TRシリーズ」と「Sony製DSC-KW1」だけです。
中国では自撮りのカメラを自拍神器(zi pai shen qi)つまり自撮り神器と呼ばれています。
販売戦略
中国でも日本と同じく販売戦略はメディアやクチコミが大事になりますが、若い世代はメディアよりクチコミ、しかもネットでのクチコミが相当な威力を発揮しています。
先ほどのCASIO製EX-TRシリーズが売れるきっかけになったのも「微博」のおかげ。
そういった意味で「SONY製DSC-KW1」は微博での宣伝に力を入れており、モデルを使っての戦略に集中しています。
※微博で見かけたモデルによる宣伝
また自撮りは女性が好んで行っているため、今回のSONY製も女性に人気の出るように香水瓶をモチーフにして持つ喜びと撮る楽しみを両立している。
まとめ
自撮り文化のある中国で爆発的にヒットした自撮りカメラ、この文化は無くなる事もなくCASIO独断場をSONYが虎視眈々と狙い始めた。
後発の不利な状況をカバーするために
・日本のブランドである事 ※今でも電化製品は日本ブランドの方が人気がある
・呼びやすい名称 ※品番がKW1でかわいいと読める
・徹底的なクチコミ戦略 ※微博での戦略
・持つ喜び ※香水瓶をモチーフにしたかわいらしい外観
で良く販売戦略を練っていると思います。
昨日上海の街角で見かけた広告でふと思いました。
[rakuten]ilbianco:10009087[/rakuten]
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