中国

仕事で中国関係に携わっている人のコロナウィルスの影響

この記事の目次

最近はコロナウィルス話題で持ちきりの日本ですが、仕事で中国に依存している人たちは同じように対応で忙しい日々を過ごされているかと思います。そこで私が仕事をしているうえで影響を受けている現状をお話しします。

私の仕事は中国にも自社工場を持っておりますが、それ以外にも取引先から直接仕入れをしたりと中国からの輸入販売をしている会社だと思っておいてください。※分野は内緒で

どんな影響を受けたの?って項目を羅列して書いていくとこんな影響が出ています。

  • 商品はいつ納品できるの?
  • いつ工場再開するんですか?
  • 俺らは出張に行けるの?

中国依存度の高い会社にとってはどれも耳にタコができるほど問い合わせがあったり返答を求められる内容ですよね。

実際に私が調べた内容と答えた内容そして今後の行く末ってものを話していきます。

商品はいつ納品できるの?

一番よく聞かれます。工場の生産が止まってしまっており、どの会社も仕入が出来なくお客さんへ商品を届けることが出来ませんものね。

のちの工場再開でも詳しくお話ししますが、工場再開は2月10日の週から再開しているところもあります。でも工場が再開していても材料メーカーがまだ操業再開されておらず結局納期未定がずっと続いているところもあります。

日本人お得意の予測を立てて納期を決めるという事も中国は操業再開のOKを出す政府機関が極秘の為に判断を勝手にできないので余計にです。

材料が揃っているものに関しては中国工場も続々と出荷をしてくれています。これだけは助かっております。なので材料ある分の納期は出しているが、材料待ちの納品は勝手に予測した仮納期で答えるものの現状不安定のため遅くなるのは了承いただきたいと返答をしている状態です。

いつ工場再開するのですか?

工場の再開自体8割がた再開してくれております。ただし材料の仕入先がまだ操業されておらずというところもちらほら。

ここで中国で一番厳しい地域を見ますと

  • 湖北省武漢市
  • 浙江省温州市

この2地域だけは「発生源」と「死者数多数」という地域柄、危険地域に指定されているため工場復帰が遅く、いまだに操業再開されていないor一部操業再開されているという状況です。外務省の渡航禁止区域にもレベル3に指定されており、この記事執筆時点も変わらずの状態が続いております。

またそれ以外の地域で

  • 上海市
  • 広東省広州市
  • 浙江省全域

も独自の規制が入っているため他の地域よりも復帰が遅くなっております。

 

上海市は外省人が出稼ぎで来る人が多い地方、外国人が多いという事もありここで問題が出ると国外に向けての面子もあるので厳しく規制されているようになっております。

上海の取引先に聞くと上海人は会社に出ても良いが外省人は経過観察14日間を過ぎても工場のある区域に入ることが出来ないという政策を実施されているそうです。

中国はマンションも工場も区域ごとに仕切られており、入るために門番のいるゲートを通ってしか通行することが出来ないようになっております。そのゲートでまずは入場登録を済ませた人員か?を調べられ、検温を済ませて、登記を終わらせてやっと入れるという状況になっています。

上海市は対外の面子と外省人への対応で再開が遅れているという感じです。

 

広東省広州市は資材関係の市場が数多くあり広大な土地に多数の店舗が展開されており人の流動が激しい地域でもあります。そしてこの市場で働いている人が湖北省出身者も一定数占めていることもあり市政府はその人たちに対し広州市に戻ってこないようにという通達を出しております。

通達を出しているがそんなことお構いなしにこっそりと戻れるのじゃないの?というのが我々日本人の感覚だが監視社会中国は鉄道のチケット購入時の身分証、高速のNシステムなどの発達によりほぼ全人民の動向が筒抜けになっているためよほどのことがない限り突破することは出来ません。今回の状況では移動制限できるのがこんなに良かったと思われているのでしょうねぇ。

広州市は人の流動が激しい地域であり湖北省出身者も多く出稼ぎ者がいたので制限しているので遅れているという感じですね。

 

浙江省全域は温州市が死者数多いため一番規制が厳しくなっている以外に、その他の市はそれに引っ張られているのが現状ではないでしょうか。土地柄上海市の隣という事で賃金や地価の関係で上海市から移転してきた企業が数多くあります。工場地帯という事もあり出稼ぎ者も多いため制限を設けられているのかヒアリングしている工場の返答はまずは一部人員が出勤を認められて、その後順次追加、追加という形で進んでいるようです。

浙江省全域は温州市の悪状況があるため復帰が遅れているのではないのかなという感じですね。

 

中国全体の政府とは別に市政府が決定権を持っているので再開に関しては各都市の指示に従っており現状バラバラになっています。厳密に言うと市政府の下にいる各区域監査局の決定になるのですが

俺らは出張に行けるの?

現在外務省の見解では中国全土はレベル2の不要不急の渡航を自粛、武漢市と温州市はレベル3の渡航禁止に指定されています。

それでも会社の命により出張を指示される方はいるかと思いますが私の会社では現在出張禁止令が出ており出張はできません。3月中旬に再度状況を見直して発表するとのことですがゴールデンウィークまでは動かないほうが得策ではないでしょうか。

初めての取引先で初回生産の検品立ち合いなど必要なこともあるのですが、現地検品会社には実績がありやり方もわかっているため遠隔コントロールで指示をするしかないですね。出張なんて夢のまた夢という状況なので当分いけませんという感じですね。

 

社内でも現状を打開するためにと躍起になっている部分もありますが、これだけ中国依存が高いと打開も何もできません。かといってリスクヘッジのために第三国、第四国と分散するにも中小企業の体力では持たない部分もあるため難しいですねぇ。

結局今回のコロナ騒動のおかげでいらない仕事が増えた、イライラが増えたけれども大義名分が出来たことで堂々としていられるというのが我々従事者の意見ですね。

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